自分の内にある「純金」


長年青少年の教育に携わってきた岩橋文吉氏(九州大学名誉教授)は、幕末に多くの人材を育てた吉田松陰(1830~1859)の事績から、次のように述べます。
「松陰は、人はどんな人でも真実な人生を生きるために学問・勉学をすべきであるとの主張に立っていましたが、その主張は、天が各人すべてに授けた『天性』を確信し、これを尊重することに基づいていました。(中略) 松陰はまたこの天性を純金にたとえ、 人は誰でもその内面に天性の純金を含んだ金の鉱石のようだと説いています。人は誰でも尊ばれねばならないのは、それがただの石ころではなく内面に純金を含んだ金の 鉱石だからです」(『人はなぜ勉強するのか』モラロジー研究所)
私たちは、自分の内にある「純金」をみずから見つけ出し、それを一生かけて磨き上げ、その輝きを社会や人のために役立たせていきたいものです。


出典:ニューモラル 心を育てる言葉 366日