揉んで味出せ、干し大根


「揉んで味出せ、干し大根」という言葉があります。 干し大根は、揉めば揉むほど大根の繊維がやわらかくなって、おいしくなるといいます。人間も同じように、多くの人の間で揉まれることによって、人柄がやわらかくなっていくという意味です。人間関係に悩んだときは、相手を恨んだり憎んだりするよりも、自分自身がよりよく変わっていくことを考えたいものです。
今、思い返してみましょう。自分一人の価値観にとらわれすぎてはいないか。相手の気持ちを心から思いやることができているかどうか。その相手に助けられたことは なかったか。相手に学ぶべき点はないのか……。また、こうして悩んだ体験があることで、人の心の痛みも分かるようになっていくのではないでしょうか。 困難に直面したときこそ、自分自身が大きく成長するチャンスです。 (三四五号)


出典:ニューモラル-心を育てる言葉366日