饗応の際に留意すること


食事やお酒などを振る舞って、人をもてなすことを「饗応(きょうおう)」といいます。また、美味しくて立派な料理のことを「ご馳走」といいま す。

馳走という言葉は、文字を見ればわかるとおり、もともとは「走り回る」という意味でした。来客をもてなす側が、それこそ走り回って(努力して)美味しい材料をそろえるところから、立派な料 理という意味に変化したのです。饗応においてご馳走を振る舞うのは、もちろんお客様に心から満足していただくためです。

食事は、ただの楽しみではなく、生命を維持するために必要不可 欠なものです。来客にご馳走を用意する際には、平素以上に慎重を期さなければなりません。 留意したいのは、次のような点です。

①危険のない飲食物をお出しする。
②滋養がある食材を取りそろえる。
③美味しく食べていただけるように調理する。
④見た目にも美しく盛りつける。

相手を敬うからこそ、見た目にも美しい料理をお出ししなければなりません。相手を愛するからこそ、味もよくしなければなりません。食事の重要性を今一度よく考えてみましょう。


出典:「三方よし」の人間学