人は自分の鏡


人間関係は、あくまで相手があって成り立つものです。昔からいわれているように人は自分の鏡、です。新約聖書に、「きよい人には、すべてのものさいがきよい」(テトスへの手紙)とあります。憎悪や猜疑心を持って相手を見れば、相手の憎悪や猜疑心が見えてきます。“あいつはケチな人間だ”と思うとき、自分のケチな心がそう叫んでいるのではないでしょうか。相手が自分に皮肉を言っている場合でも、皮肉を言われる自分を見つめれば、自分の高慢さや自尊心が相手に嫌な気持ちを起こさせ、その原因になっていることに気づくかもしれません。

他人を責めるのではなく、自分の瞳と心を澄ませば、その人のよさが見え、人間関係もよくなっていきます。

(一七四号)


出典:ニューモラル-心を育てる一日一話