心を開いてこそ相手に共感できる


私たちは、どんなに充実した時間を過ごしても、それが自分ひとりの体験であっては寂しいものです。美しい夕日にわれを忘れて眺めているとき、だれか横にその気持ちを共にしてくれる人がいると、私たちの喜びは二倍にも三倍にもなります。また悲しみを共有してくれる人がいると悲しみは半減するといいます。

しかし、いつも一緒にいる夫婦や親子の間でも、心から喜びや悲しみを分かち合うことは、なかなか難しいことです。私たちは相手が自分の気持ちをわかってくれるものと思いがちですが、まず、自分が心を開いて、相手の喜びや悲しみを受け入れてこそ、心のふれあいが生まれ、充実した共感の時間が生まれるのです。

(二二八号)


出典:ニューモラル-心を育てる一日一話