夫婦は人間生活の要


夫婦というものは、それぞれの親と血のつながった「タテの関係」を持つ男女が、結婚によって夫婦という「ヨコの関係」をつくるわけですから、タテとヨコの交わる点に存在するといえます。そして、自分たちの子供へといのちを継承し、新たな「タテの関係」を育んでいくのですから、夫婦は人間生活の中の要といえるでしょう。

夫婦とは、もともと他人だった男女が、お互いに相手を選んで一緒に暮らしていくのです。近すぎて見えなくなるものもあり、反対に、言わなくても通じ合えるようになることもあるでしょう。しかし「一心同体」でない夫婦だからこそ、補い合い、思いやって相手を理解するように努め、心を合わせて「夫婦の絆」を深めていくことが大切です。その「夫婦の絆」が「家族の絆」を育み、心豊かな社会生活の元となるのです。

(三九七号)


出典:ニューモラル-心を育てる言葉366日