「第三者」に心を向ける


私たちは、誰かのためを思って行動を起こすとき、相手は自分の行為をどう受け取るだろうかという点には思いをめぐらすものですが、時に、そうした「思いやり」だけでは不十分なことがあります。
その行為を直接受ける相手以外の人に対して、思いがけない迷惑をかけたり、不快な思いをさせたりしている場合があるのです。

自分と相手、そして第三者にとっても望ましい結果を得るためには、まず、何をしようとするときも一呼吸置いて、「自分の行動の影響を受ける人」に心を向けてみることが大切でしょう。
誰がどのような影響を受けるのか、それがどのように受け止められるのかを想像したうえで、全体がよりうまくいくような方法を考え、行動を起こすのです。
こうして「第三者」に心を向けることを習慣づければ、より多くの人々へ思いやりの気持ちを広げていくことができるのではないでしょうか。 (五四一号)


出典:ニューモラル-心を育てる言葉366日