「親竹」に心を向け続ける


地表に出てきたばかりのタケノコは、ほんの少し曲がっていて、頭の先を親竹のほうへ向けています。しかしこれはわずかな期間だけのことで、生長するにつれてまっすぐ上に向かって伸びていきます。
これは人間にも当てはまることかもしれません。幼いころは親のほうを向いていた 子供が、成長するに従って親離れしていく――それでも、親はいつも子供のことを思 い続けているのではないでしょうか。日々の生活の中で、そうした親の思いに心を向 けていきましょう。離れて暮らしていても、手紙や電話を通した報告・連絡・相談を心がけたり、元気に生活している姿を見せたり、兄弟姉妹が仲よく助け合ったりしていくことで、親はどれほど安心し、満足するでしょうか。同時に、私たちのいのちの根源としての祖先に対する感謝の気持ちも、大切に持ち続けたいものです。


出典:ニューモラル 心を育てる言葉 366日