思いやりの心


私の母の癌が発覚してから亡くなるまでの時間は僅か2ヵ月、なので介護らしき介護はしていない。初めは一人で歩けるほどであったかが、日が経つごとに弱っていき、次から次へと介護用品が増えていった。 そんな状況であったが、母はいつまでも母であり、度々私や家族のことを案じてくれた。決して弱音を吐かず、私が手足をさすっていると「疲れるからもういいよ」と気遣ってくれた。 この先、いつ私が介護される側になるかは分からないが、母のように最後まで思いやりの心を忘れない人でありたい。

 


(東京都・C.M/女性)