全員が幸福になれる道


会社などで事業活動を展開していくうえでは、時々刻々、さまざ まな決定をしなければいけません。そのときに何を基準に、どういう結論を下せばよいのでしょうか。 『考えなければいけないのは、最も道徳的な結論は何かということです。概念的ではありますが、最も道徳的な存在は「神様」である とすれば、決定権者はまさしく神様のように「すべての人間が分け 隔てなく幸せになるような結論」を出す必要があります。つまり、経営者も従業員も、生産者も、仕入れ先も、納入先も、最終的な消費者も、直接的、間接的に関わる社会全体も、すべてが幸せになる方法が正しい、ということです。
従業員と顧客は喜ぶけ れども、生産者は値切られて泣いているとか、経営者は喜ぶけれど も従業員は苦しむとか、どこかで不幸が発生するのは、間違った判断を下していると言わなければなりません。
もちろん世の中には、何にでも反対したがる人もいます。常に満場一致は困難かもしれませんが、基本は全員の幸福を目指していくのが事業における正しい判断です。全従業員が幸福を目指して努力すれば、その事業は力強く推進されるでしょう。
全員の意見をつぶさに聞けず、経営陣が独自に判断しなけれないけないケースでも、大多数が喜ぶ道を選ばねばなりません。


出典:ニューモラル 心を育てる言葉 一日一話