感謝と喜びの心


作家の芥川龍之介の残した言葉に「運命は偶然よりも必然である。「運命は性格の中にある」という言葉は決して等閑に生まれたものではない」というのがあります(芥川龍之介「休儒の言葉』)。

確かに性格によって運命が左右される場合も少なくありません。上司から注意を受けた場合でも善意に受けとめる人と、反抗的な気持ちで受けとめる人とでは、おのずからその将来は異なっていくでしょう。奈良の薬師寺管主であった高田好胤師は、講演の中で「不平・不満という毒を消してくれる薬が、喜びと感謝の心である。この喜びと感謝の心を養うことが幸せへの道である」と語っています。

感謝と喜び、つまり心の持ち方に人生を築く「力」のあることを教えられます。

(二〇九号)


出典:ニューモラル-心を育てる一日一話