母の介護


母が76歳の時倒れ、病名はくも膜下。大勢の人たちに助けられ、2年後に老人医療センターに入居した。当初は家で介護も考えたが、「同じ病と闘っている方々と過ごす」と、ゆったりとした口調で決めた。時折訪問に行くと、若い看護師の女性がまるで小学校の授業のように、算数・国語などの時間、体操の時間・・・大汗をかきながら接していた。でもいつも笑顔だけはたやさないでいた。私たちにはできない行動でもあった。その後3年前に他界したが、兄妹そして私の家族は、介護に対しては常にその人に対して「こちらから話をしてあげる」と言う行動を知った母の介護でもあった。


(千葉県・A.K/男性)