恩返し


まもなく80歳を迎えようとしている私が人生を振り返り、自分自身を1番褒めてあげたい事は、6歳で母をなくした私を男手1つで愛情いっぱい注いで育ててくれた父と、その父を私以上に優しく最後まで面倒を見てくれた夫、その2人の介護訪問医師、看護師、ヘルパーさんの手を借りながら、家で最期を迎えたいと言う2人の望みを叶えてあげることができたと言うことです。

父は23年前直腸がん肝臓がんで7年間の病との末に、夫はパーキンソン病で13年間の闘病生活の末、7年前に亡くなりました。私はただおろおろと医師、看護師さんの教えに従い、胃ろうや吸たん等無我夢中でやってきただけですが、でも常に夫や父の側にいて、本を読んであげたり、優しい言葉をかけてあげることができました。この介護生活が私にとってずっと長く私を支え続けてくれた父や夫への恩返し、そうこの介護をすることによって恩返しをすることができたのです。

介護の日々に見せてくれた父や夫の笑顔を思い出しながら、残された人生を悔いなく生きていきたいと思います。