「正しいこと」にご用心


「正しいこと」を言い、「正しいこと」を行おうとしているのに、いつの間にか周囲から疎まれるようになっていた、という経験はありませんか。

社会の秩序を保つためには、ルールやマナーを守ると言う「正しいこと」は大切です。一方、家庭や職場、地域などの身近な生活の場では、「正しいこと」を振りかざして周囲を非難ばかりしていては、決して良好な人間関係を築けないでしょう。

私たちは人の不正はよく見えても、自分の間違いにはなかなか気づきません。知らず知らずのうちに周囲に迷惑をかけていることもあるでしょう。自分がそれを指摘されたら……と考えてみることも大切です。どんなときも相手の立場や状況を思いやり、謙虚な心で行動できる人こそ、皆から親しまれ、よき人間関係を築いていけるのではないでしょうか。春風のように温かな人柄をつくっていきたいものです。


出典:ニューモラル 心を育てる言葉366日