食文化の精神的基盤


「いただきます」は、「食べる」という言葉を丁寧語にしたものであり、また、「さあ、一緒に食事を始めましょう」という合図でもあるのです。同時に、その食事を与えてくれた、
一、神仏の恩
二、天地自然の恵み
三、食べ物を作った人や、料理してくれた人の苦労
四、食べ物そのもの
五、一家の生計を支えてくれている父母(祖先を含む)への感謝の心がこもっており、これがわが国の食文化の精神的基盤になっているのです。私たちは、この「いただきます」「ごちそうさま」という言葉と、そこに含まれている感謝の心と形を、子どもや孫たちに大切に伝えていきたいものです。

(二七三号)


出典:ニューモラル-心を育てる一日一話