春の日ざしのように穏やかに


ある飲食店で働くA子さんは、帰るお客様の後ろ姿に「ありがとうございました」という言葉をかけるとともに、“どうぞお幸せに”と念じているそうです。これは幼いときから「どんな人に対しても、 その人の幸せを願う気持ちで接することが、結局は自分自身の幸せにつながる」と父親から教えられてきたからだといいます。

このような相手の幸せを願う気持ちは、目に見えるものではありませんし、すぐによい結果が表れるわけでもありません。しかし、 温かく慈しみのある心づかいは、 春の日ざしのように穏やかに、じわじわと人々の心に浸透していきます。まずは家庭や職場などの身近な場所で、そうした実践を始めてみてはいかがでしょうか。


出典:働く人の心を磨くモラルBIZ 第36号