恩を知り、恩に報いる


仏教の教えに「知恩」「感恩」「報恩」という言葉があります。これは、自分自身が数限りない恩を受けているという事実を知り、それらの恩に感謝して、恩に報いることの大切さを説くものです。

自分を支えてくれる身近な人々や、自分の生活を支える社会とのつながりを認識し、 一人ひとりがその一員としての務めを果たしていくことで、私たちの社会生活は保たれ、将来にわたって発展していきます。そして「先人たちの苦労や努力の上に、今がある」という点に思いを致し、次の世代が幸せに暮らせるように、と願って、今を築いてくれた先人たちの思いを受け継いで、子孫の世代が自分たち以上に幸せな暮らしができるよう、社会の維持・発展に努めていくことは、先人の恩恵に報いる方法の 一つといえるのではないでしょうか。


出典:ニューモラル 心を育てる言葉 366日