家族
息子たちへ
大宙(ひろみち)、光佑(こうすけ)、まだ小さかったあなたたちを連れてお父さんの休日ごとにどこかへ遊びに行ってた頃の事を想い出します。
春には、桜の花咲く大池で魚釣りをし、夏には川で泳ぎ、バーベキューをして楽しんだね。秋には紅葉鮮やかな雲仙に旅行し、冬には田舎のおじいちゃん、おばあちゃん家で雪遊びをし、お年玉をもらっては喜んでいたあの頃のあなたたち。
お父さんもお母さんもあなたたちと共に年を取り、辛く悲しい体験もたくさんしたけど私たちが家族で本当に良かったと思います。
今、お母さんは肝臓ガンを患っていますが、この危機をどう乗り越えるかより、残された人生をあなたたちとどんな風に過ごせるかという事を私は考えています。
大宙も光佑も現在は25才と23才の立派な大人に成長したのだからあとは”自分の人生を自分で切り開いて幸せな家庭を持ち、平和に暮らして欲しい”
それが私の最後の望みです。
(長崎県・M.T/60代・女性)