聞き上手なお父さん・お母さん


幼稚園でヒヨコが生まれた日、その感動を伝えたくて、お母さんのいる居間へ飛び 込んだ雄太君。ところが、忙しかったお母さんは「後で聞いてあげるからね」と……。 結局、お母さんの用事が終わるころには雄太君の感動は薄れてしまっていたのでした。
親は家事や仕事に追われていると、幼い子供の話しかけを「フン、フン」と生返事で聞き過ごしたり、「忙しいから後でね」と後回しにしたりしてしまいがちです。
しかし子供は、その内容(事柄)よりも感情(気持ち)を伝えたくて、話しかけてい ることが多いのです。話をしたいと思って勢い込んでいるときに聞いてもらえないと、 もう後で話す気持ちにはなりません。忙しくても少しの間、手を休め、子供の言葉の 奥にある心の声に耳を傾けたいものです。聞き上手なお父さん・お母さんになることで、親子の温かい心の交流が広がっていくことでしょう。


出典:ニューモラル 心を育てる言葉 366日