たったひと言でも


葉子さんが大学を卒業し、社会人になったばかりのころの話です。慣れない業務や人間関係のストレスから‘‘自分はこの仕事に向いていないのでは”と悩んでいた葉子さん。そんなとき、先輩のみどりさんからこんな言葉をかけられました。「この書類、あなたが書いたの?いい字を書くわねえ。きりっとしていて、 品があるわ。こういう字、私、好きよ」と。葉子さんは目の前がぱあっと明るくなり、‘‘また明から頑張ろう”という気持ちがふつふつと湧いてくるのを感じました。

以来、みどりさんの言葉はいつも葉子さんの頭の中にあり、心が沈んだときにはこれを思い浮かべ、自分を励ましていました。そのうちに‘‘そうだ、きりっと一本筋が 通っていて、みんなから好かれる人になろう”とも考えるようになりました。 たったひと言でも、人の生き方を大きく方向づけることがあるのです。

 


出典:ニューモラル 心を育てる言葉 366日