理解するということ


国立教育研究所所長であった平塚益徳氏は、国際理解について次のように述べています。

「理解ということは、あら探し的な態度からは決して生まれ出ず、常に相手を尊重し、経緯を抱き、こちら側としては謙虚さを失わないとき、初めて成立するものなのである。この間の消息はいみじくも英語ないしはドイツ語の語源そのものが明示している。すなわちアンダースタンドは、文字通り下に立つことであって、決して上に立つつまりオーバースタンドではない」

謙虚さを持って、相手の立場で、相手の異なる文化や生き方を受け止めていく姿勢こそ、国際社会の中で生きる私たちに欠かせないあり方といえましょう。

(一四九号)


出典:ニューモラル-心を育てる一日一話