初心忘るべからず


「初心を忘れるな」とよくいわれます。

初心とは、志を立てるとき、初めて事に当たるときの純粋で真剣な気持ちのことです。室町時代に能を大成した世阿弥の『花鏡』には、次のようにあります。

「是非初心を忘るべからず。時々の初心を忘るべからず。老後の初心を忘るべからず」

私たちは少年時代以降、自分自身の成長に応じてその都度大小の志を立て、「初心」を持ちます。「志ある者は事ついに成る」(『後漢書』)ともいうように、志がしっかりしていれば、どのようなことも最後には成し遂げることができるのです。

年の初めにあたり、新たに志を立て、「初心」を奮い起こし、目標に向かって努力をしていきたいものです。「千里の道も一歩から」といいます。しっかりとした指針を持って、一歩ずつ、着実に歩んでいきましょう。


出典:ニューモラル-心を育てる言葉366日